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| それでは千葉県流山市に工房を構えるレーデル小川さんを訪ねてみましょう。お話を伺ったのはレーデル小川の代表であり、職人でもある小川三郎さんです。 「コードバンは、当時ミートプラントであったスペインのコルドバ市に由来しています。ある時、馬の尻の革部分に、食べるにしては少し硬いが、緻密できれいな繊維を持つ層が発見されました。それをうまく活用できないだろうかということで、紳士雑貨や靴に使われるようになったのです。それがコードバンの始まりですね。だからヨーロッパではコルドバと呼ばれ親しまれています。それがアメリカに伝わり訛って、英語圏ではコードバンと名称されるようになったのですよ。 それと、馬の尻の革がコードバンとは一概に言えません。コードバンとは馬の尻の革の毛根に近い層のことを指します。そこに革として使える部分が存在するのです。なので、すべてが美しく林立した繊維であるわけがないのですね。ザラと呼ぶ粗い繊維部分もあるし、厚みも凸凹だったりします。常に一定ではないのです。そこがカーフやピッグと違うところですかね。だから機械でシェービングができず、自分の経験や感覚でシェービングしていかなきゃならない。ある程度、コードバンのシェービングができるようになるまで3年は掛かります。そのぐらい人も手間も掛かるので、大量生産ができない。それに今はコードバン自体も希少ですしね。だからこそコードバンは高級なのですよ」 |
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| 千葉県流山市に工房を構えるレーデル小川さん。顔を上げると美しく染められたコードバンが自然乾燥されています。この美しく染められたコードバンがmicの革小物となっているのです。 | ||||||||||||
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| ピンホール(毛穴)を埋めるために、特殊な樹脂油と浸透剤を塗り、天日干しでゆっくりと乾かしていきます。 | ||||||||||||
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では具体的にこちらではどのような作業をおこなっているのでしょう 「届いた皮をきれいに洗い、毛根部分に近いコードバン層に特殊な樹脂油と浸透剤を塗り、それから天日干しを行います。これはピンホールと呼ばれる毛穴部分を埋めるための作業です。毛穴部分に近いところに、より良いコードバン層があるためですね。またヒーターなど人工的に温めてしまうと繊維が歪んで傷むので、やはり太陽による自然乾燥が革にとっては一番良いですね。それからペーパーをかけて、滑らかな状態にします。ここでザラと呼ばれる繊維が乱れている部分を切り取り、良いコードバンだけを残します。そして生のメノウが付いたローラーでプレスします。圧をかけることで熱が発生し、革が焼けます。すると革に籠っていた水分が蒸発して、コードバン本来の光沢が放たれるのです。この革の状態をナチュラルと一般的に呼びますね。そこまでの作業工程を経てから、染色作業に入ります。ただ染色だけをしているのではなく、染色作業に入るまでの工程、下ごしらえがとても大事なのです。ここまでの作業を怠ると、決して美しい発色をしたコードバンは仕上がりません。一瞬とも気が抜けないのですよ」 |
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| 生のメノウが付いたローラーでプレスします。すると圧と熱で革内部の水分が蒸発し、ナチュラルな光沢が放たれます。 | ||||||||||||
| 「染めには大きく分けてクロームなめし用とタンニンなめし用があります。簡単に言ってしまうと、我々はクロームなめし用で使う染料をタンニンなめしに用いて、革をブロンズ状態にしています。名前の通り銅色の状態であることを指します。そこからブロンズを消す染料作業を施し、特殊ワックスを塗り染料を吹き付けるのです。その作業が美しい色を出すポイントですね。実際の染料や染料過程、作業場は企業秘密で詳しくは教えられませんが。今では、我々も高い評価を得て嬉しい限りですが、創業当初はとにかく色々な化学染料を試し、失敗を繰り返しました。その中で、これだという化学染料を見つけ、それを今でも使用しているのです。普通では買えない、特別なところから取り寄せていますよ。 またポイントをもう1つ挙げるとすれば、いっさい塗料は使わないことですね。塗料を使うとコードバンの繊維の良さが伝わらなくなりますから。水染めで仕上げれば、ポケットからの出し入れだけで独特のツヤが滲みでます。多くのお客様は、コードバンには元々ツヤがあると思っているかもしれませんが、本当はそうではありません。使い込むたびに白いボヤけがなくなり、ツヤが現れるのです。これがコードバンの本当の醍醐味ですね。竹も切り口を磨きあげれば美しい独特の光沢が放たれますよね。あれと同じなのですよ」 皆さんに日常的に使用していただいているコードバンのお財布などにも、タンナーや染め職人など多くの職人さんたちの技が込められているのです。そこにmicが誇る縫製職人の技が加わり皆さんに愛される商品が完成しているのですね。 |
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